強もみ・痛みの強い施術の方が効果があるって本当?

ヘルスケア

私の経験

以前、宇都宮のとある整体院に

施術を受けに行った時

私は、あまりの激痛に

苦悶の表情をうつ伏せで隠しながら

痛みに耐え、施術を受ける

そんな経験をしました。

二度と整体なんか行くもんか。

そんな風に感じたのを覚えています。

実は今回、私の元に来院した患者様も

同じような経験をして

整体に怖いイメージがある。

そんな訴えを私に伝えてくれました。

そこで今回は、

痛みの強い施術、いわゆる”強もみ”の方が

効果が期待できるのか?

について紐解いていこうと思います。

優しい施術が好き

痛みなくして改善はなし

それぞれの好みはあるでしょう。

しかし、ここで解説するのは

あくまでも理論上の話です。

知っておいて損はさせません。

ぜひ、最後まで読んでみてください。

交感神経との関連性

本題に入る前に

痛みと交感神経の関係性について

事前情報を伝えておきたいと思います。

というのも、

痛みと交感神経は複雑に関連しています。

交感神経は自律神経系の一部であり

カラダの興奮やストレスへの反応を

調節してくれています。

また、痛みもカラダが何らかの損傷や

異常を感知した際に発生する

カラダからのサインです。

痛みと交感神経の関係について

簡単に説明していきます。

痛みの生理学的メカニズム

痛みというのは

カラダに損傷や異常があると

その情報が末梢神経を通じて

中枢神経系に伝達されることで発生します。

つまり、傷を負ったり、怪我したりした時に

センサーが反応して

脳に「怪我したよー!」とサインを送ります。

この仕組みを「痛覚伝達」と呼びます。

また、カラダには

痛覚受容体というセンサーがあって

これらが刺激を感知して信号を送ります。

この信号が脊髄を経由して脳に伝えられて

痛みの感覚が生じるわけです。

つまり、カラダのいたるところにある

センサー(痛覚受容体)に

・傷を負った!

・すごい力で押されているぞ!

といった刺激を感じることで

脳に痛みの情報が伝えられます。

交感神経と痛みの関係

交感神経は、カラダの興奮や

ストレスへの対応を担当しています。

対応というのは

・血圧の上昇

・心拍数の増加

・血糖値の上昇

などが含まれます。

ストレスがかかっている状態や

興奮状態というのは、交感神経が優位になり

これが痛みへの感受性を

増加させることがあります。

つまり、ストレスが痛みを

大きくする可能性があります。

ということは…

強い刺激で施術を受けることで

肩こり・腰痛といった痛みを

大きくする可能性があるってことでは?

交感神経の活動と炎症性疼痛

炎症や組織の損傷が生じると

局所的に炎症性物質が放出されます。

つまり、

ぶつけた・捻ったなどの怪我や

肉離れなどの怪我をすると

その場所に痛みの原因が現れます。

これが痛みを引き起こす一因です。

また、交感神経の活動が亢進することで

炎症性物質の放出が増加し

炎症性疼痛が強まることがあります。

つまり、

痛いというストレスがかかることで

痛みの原因がたくさん出てきて

怪我の痛みがひどくなる可能性がある

ということ。

ということは、やっぱり痛みの強い施術はしないほうが痛みが引くのは早いのではないか?という仮説が考えられるのではないかと思うよね。

強もみ・痛い施術の効果について【まとめ】

ここまでのことを踏まえて、まとめると

痛みと交感神経の関係は個人差があり

心理的・生理的な要因が

複雑にからみ合っているため

一概に、強い施術がダメ!

痛い施術なんてもってのほか!!

というのは言い切れない、というのはある。

ただ、私個人的には

強く揉んだからって効果があるわけではないし、痛みを乗り越えるから気持ち良さが待ってるとも考えていません。

心身のアプローチ・ストレスケア

様々なリラクゼーション法などが

痛みの緩和に効果が期待できると

考えています。

なので、例えば

痛いけど、我慢してくださいね。痛みの先に気持ち良さがありますから!

ヒー!痛すぎます…。。。

という施術は好きじゃないですね。

確かに、固くなってしまった組織を

動かせるようにするためには

痛みの伴う場合もあると思いますが

肩こり・腰痛・産後の骨盤矯正などで

強い刺激は必要ないのでは?

と考えています。

もちろんこれは、

患者様が求めているのであれば

強い刺激・痛みのある施術をするべきだし

優しい刺激を求めている患者様には

刺激の少ない施術を行うべきでしょう。

なので、これを読んでいる皆さんは

セラピストに好みを伝え

もし希望に沿わない施術を

されてしまうようなのであれば

残念ですが”ハズレ”を引いたと思って

別の治療院を探す必要があると思います。

ただし、具体的な症状や状態によっては

医師や専門家のアドバイスが必要ですので

信頼できる方に意見を求めるのも

有効な手段かと思います。

ということで、改めて痛みの仕組みや

交感神経との関係性を確認してみたのですが

皆さん、どうでしょうか?

理論的には痛みの刺激は

あまり必要ないようにも思いますが

強もみを求める方が多いのも事実。

やはり、一度受けてみないと

そのお店の特徴は分からない、

というステップは

必要なのかもしれませんね。

ただ、もう一度言いますが

私は、闇雲に力を入れる

強もみ・痛い施術を推奨していません。

優しい骨盤矯正を受けたい

気持ちよく施術を受けたい

そういう方には

しっかりと希望に合わせた施術を提供し

笑顔で帰っていただけるよう

心掛けています。

最後、繰り返しになってしまいましたが

皆さんが少しでも健康に、そして笑顔で

毎日を過ごしていけるよう

力になれたら嬉しく思います。

それではまた、

次回の記事でお会いしましょう!

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